
「ホームページを作りたいけど、いくらかかるのかさっぱりわからない」「業者によって見積もりが5倍以上違う……」——ホームページ制作の費用は、業者・規模・機能によって数万円から数百万円まで幅広く、初めて発注する経営者にとって判断が難しい領域です。本記事では、中小企業が適正価格でホームページを作るための費用相場と、失敗しない業者選びのポイントを解説します。
📋 この記事のポイント
- 中小企業のホームページ制作費用の相場は「〜10万円(テンプレ)・10〜30万円(カスタム)・30〜80万円(設計込み)・80万円〜(戦略型)」の4段階に分かれる
- 安価な制作会社のリスクは「SEO設計の欠如・コンテンツ不足・納品後のサポートなし」で、費用より成果(問い合わせ数)で判断すべき
- 発注前に確認すべき4点:①SEO設計が含まれるか ②CMSで自社更新できるか ③納品後のサポート範囲 ④実績・事例の確認
ホームページ制作の費用相場(料金帯別)
| 料金帯 | 制作形態 | ページ数の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 〜10万円 | テンプレート制作・格安業者・クラウドソーシング | 5〜10ページ | 最低限の情報掲載。SEO・デザインのカスタマイズは限定的 |
| 10〜30万円 | 中小の制作会社・フリーランス(WordPress) | 10〜20ページ | 中小企業の一般的なコーポレートサイト。WordPress対応が多い |
| 30〜80万円 | 中規模の制作会社・Web戦略会社 | 20〜50ページ | SEO設計・コンテンツ充実・問い合わせフォーム・予約システム連携 |
| 80〜200万円 | 大手制作会社・上流設計込み | 50〜100ページ | BtoB企業・専門サービス業・ブランディング重視の企業 |
| 200万円〜 | 大規模制作・カスタム開発 | 100ページ〜 | ECサイト・会員機能・API連携が必要な場合 |
中小企業の一般的なコーポレートサイト制作は30〜80万円が最もバランスの良い価格帯です。SEO設計・問い合わせ導線・モバイル対応が含まれていることを確認してください。
「安い=お得」ではない理由
10万円以下の格安ホームページには一定のリスクがあります。SEO設計がない・モバイル対応が不十分・更新が自分でできない・数年後に壊れても対応してもらえない……といった問題が発生しやすいです。制作費用は「初期コスト」に過ぎず、その後の更新費用・改善費用・SEO対策費用を含めた「TCO(総所有コスト)」で考えることが重要です。また、集客力を高めるためにランディングページ(LP)の作り方を活用したり、既存サイトの改修としてサイトリニューアルでSEO流入を守る方法を検討することも有効です。
格安制作会社の典型的な問題パターンを具体的に挙げると、「5万円でホームページを作ります」という広告で依頼したところ、納品されたサイトはWordPressの無料テーマをほぼそのまま使ったものでした。デザインの独自性はゼロで、テキストを入れ替えただけの内容です。さらに、自分でテキストを修正しようとすると「更新は有料対応のみ、1回2〜3万円」と言われ、結局1年間で更新費用だけで20万円以上かかってしまった——という事例は決して珍しくありません。初期費用5万円のサイトが、3年で累計50万円以上のコストになっていたというケースも実在します。
一方で、30〜50万円の適正な費用で作られたサイトが、WordPressで自社更新できる状態で納品され、SEO設計も含まれていたために、公開後6ヶ月で月30件の問い合わせを獲得したという事例も存在します。制作費用は「いくら払ったか」ではなく「いくらの集客効果を生み出したか」で評価すべきものです。格安業者への発注は、短期的にコストを抑えているように見えて、長期的には最も割高な選択肢になることが多いのが実態です。
⚠️ 格安業者に多いトラブル事例
- テンプレートそのままで他社と似たデザイン
- SEO対策が「メタキーワードを入れるだけ」
- SSL証明書(https)が含まれていない
- 納品後のサポートが有料・遅い
- ドメインやサーバーを業者名義で契約され、乗り換えが困難に
ホームページ制作費用に含まれるべき項目
見積書を受け取ったら、以下の項目が含まれているか確認してください。含まれていない場合は追加費用が発生する可能性があります。
✅ 見積もりに含まれるべき項目チェックリスト
- □ デザイン費(トップページ・下層ページのデザイン)
- □ コーディング費(HTML/CSS/JS)
- □ CMS設定費(WordPressなど)
- □ レスポンシブ対応(スマートフォン表示)
- □ SEO基本設定(タイトル・メタ・Hタグ等)
- □ お問い合わせフォームの設置
- □ SSL設定(https化)
- □ Google Analytics・Search Consoleの設定
- □ 納品後のマニュアル・操作説明
外注業者の選び方:4つの確認ポイント
① 実績・ポートフォリオの確認
ポートフォリオの確認は、業者選びにおいて最も確実な判断材料です。制作会社はサービスページでどれだけ良いことを書いていても、実際の納品物の質はケースバイケースです。自社と近い業種・規模の制作実績があるかどうかを確認することで、「この会社なら自社のビジネスを理解して作ってくれるか」という判断ができます。
例えば、飲食店向けのホームページ制作実績が豊富な会社は、予約フォームの設置・グルメサイトとの連携・Googleマップへの誘導導線といった業界特有の要件を把握しています。一方、IT企業向けサービスサイトしか作ったことのない会社に飲食店を依頼すると、Googleビジネスプロフィールとの連携や地図表示の最適化が抜け落ちることがあります。ポートフォリオは「自分たちの業種と似た会社の事例」を最低でも2〜3件確認することが理想です。
ただし、ポートフォリオの見栄えだけで判断するのは危険です。デザインが美しくても、実際のSEO評価・表示速度・スマートフォン対応が不十分なケースは珍しくありません。可能であれば公開済みの実績サイトをスマートフォンで実際に開き、表示速度・使いやすさ・問い合わせまでの導線を自分で確認することをお勧めします。「実績を見せてもらえない」「URLを教えてもらえない」という業者は、それだけで警戒すべきサインです。
② SEO・集客視点があるか
ホームページは作ること自体がゴールではなく、「問い合わせを増やす・顧客を獲得する」という目的のための手段です。そのため、デザインの美しさだけでなく、「このサイトが検索でどう見つけられるか」「訪問者をどう問い合わせへ誘導するか」を設計できる業者かどうかが極めて重要な判断基準になります。提案書を受け取った際に、キーワード設計・サイト構造・コンテンツ計画に具体的な言及があるかどうかが判断ポイントです。
例えば、税理士事務所のサイトを依頼した際に「トップページと会社概要とお問い合わせだけ作ります」という提案しか出てこない業者と、「『法人 節税 相談 ○○市』などのキーワードでコンテンツを設計し、ブログ記事で流入を獲得してLPへ誘導する構造にします」という提案が出てくる業者とでは、数年後の集客力に雲泥の差が生じます。安い業者に「デザインだけ」で発注し、集客はゼロという状況に陥る中小企業は非常に多いのが実態です。
一方で、SEOを売りにする業者でも「被リンク獲得」「ドメインパワーの強化」など根拠の薄い施策を前面に出す会社には注意が必要です。2025年現在のGoogleアルゴリズムにおいて最も評価されるのは「ユーザーの悩みに答えるコンテンツの充実」であり、テクニカルなSEO施策はあくまでそれを補助するものです。「記事を書いてもらえますか」「どんなキーワードで設計しますか」と聞いて、具体的な答えが返ってくる業者を選んでください。
③ 納品後のサポート体制
ホームページは公開してからが本番です。サービス内容の変更・スタッフの入退社・写真の追加・キャンペーン告知など、日常的に更新が必要な情報が必ず発生します。さらに、WordPressの場合はセキュリティアップデートや不具合対応が定期的に必要になります。「納品したら終わり」という姿勢の業者に依頼すると、公開後の改善が止まり、サイトが徐々に陳腐化します。
特に問題になるのが更新費用の明確化です。「5万円でホームページを作ります」という格安業者に依頼した中小企業が、納品後に「テキスト1箇所の変更で1万5,000円」「画像差し替えは2万円」という追加請求を受けるケースは業界ではよくある話です。初期費用を安く見せておき、更新のたびに収益を得るビジネスモデルで運営している業者が一定数存在します。契約前に「更新はどこまで自社でできるか」「業者への依頼は何をいくらで対応してもらえるか」を必ず確認してください。
ただし、すべてを業者依存にするのではなく、WordPressなどのCMSを使ってテキストや画像の更新を自社でできる環境を整えることも重要です。更新が自分でできる状態であれば、業者へのサポート依頼はセキュリティ対応・機能追加・SEO改善など、専門性が必要な領域に絞ることができます。月額保守費用の相場は3,000〜15,000円程度で、セキュリティ監視・バックアップ・軽微なテキスト修正対応が含まれるかどうかを確認してください。
④ ドメイン・サーバーの所有権
ドメイン(例:yourcompany.jp)とサーバーの契約名義は、Web制作において見落とされがちながら重大なリスクポイントです。ドメインはウェブ上の「住所」であり、長年同じドメインを使い続けることでSEO評価が積み上がっていきます。この契約が業者名義になっていると、業者との関係が悪化したり廃業したりした場合に、長年育てたドメインを失うリスクがあります。
実際に、「制作会社が突然廃業し、ドメインが他社に取られてしまった」「業者との契約を解除したら、なぜかサイトにアクセスできなくなった」というトラブルは珍しくありません。ある飲食店経営者は、10年間使い続けた「会社名.jp」ドメインが業者名義だったために、乗り換え時にドメインを引き継げず、ゼロからドメインを取り直すことになりました。10年分の被リンクとSEO評価が一瞬で消えた事例です。
ドメインとサーバーは必ず自社名義で契約してください。業者に設定を代行してもらう場合でも、アカウント情報・ログイン情報は必ず自社で管理します。「ドメインは自社で取得し、業者に設定だけしてもらう」という形が最も安全です。契約前に「ドメインは誰の名義になりますか?」「解約時にドメインは移管できますか?」と明示的に確認し、自社名義での契約が確約できない業者は避けることを強く推奨します。
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