「うちのサイト、なんとなくうまくいっていない気がする」。そう感じてはいても、どこがまずいのかを言葉にできないことは案外多いものです。順位やアクセス数はツールを見れば分かりますが、本当に危ない兆候はその手前、日々の運用のなかに先に出ます。
この記事は、外の業者に相談する前に、担当者自身で自社サイトの状態をざっと点検できるようにするためのものです。よくある危険サインを10個に整理しました。ひとつでも当てはまるなら、早めに手を打つ価値があります。
危険は「順位が下がった後」ではなく、その前に出る
Web施策の失敗は、ある日いきなり順位が落ちて気づくもの、と思われがちです。実際は逆のことが多く、順位やアクセスに響く頃には、原因はずっと前から進んでいます。問い合わせの中身、ページの読まれ方、更新が止まった期間。こうした地味なところにこそ、後で効いてくる兆候が先に現れます。
裏を返せば、数字が悪くなる前の点検には意味があります。悪化してから外注しても、原因の切り分けからやり直しになり、時間もお金も余計にかかります。
まず確認したい10のサイン
これまで中小企業のサイトを見てきて、後で問題になりやすいと感じるものを並べました。深刻さの順ではなく、気づきやすい順です。
- 問い合わせは来るのに受注につながらない。あるいは見当違いの相談ばかり届く。
- アクセスはそこそこあるのに、問い合わせページまでたどり着いていない。
- 「とりあえずSEO」で記事を増やしているが、増やした分だけ成果が伸びている実感がない。
- 自分のスマホで自社サイトを開くと、表示が重い、ボタンが押しにくい。
- トップページや主要なサービスページの更新が、半年以上止まっている。
- 会社の強みや実績が、写真やロゴだけで、文章として書かれていない。
- 問い合わせフォームの入力項目が多く、自分でも入力するのが面倒だと感じる。
- 社名以外のキーワードで検索すると、自社はほとんど出てこない。
- どのページから、どれくらい問い合わせが来ているかを把握していない。
- ChatGPTなどのAIに自社の分野を尋ねても、自社の名前は出てこない。
放っておくと、じわじわ効いてくる
ひとつずつ見れば小さな問題です。ただ、放置すると少しずつ積み上がります。
たとえば3番の記事量産。似た内容の記事が増えると、検索エンジンはどれを見せればいいか迷い、結果としてどれも中途半端な扱いになります。私たち自身、以前に量産した記事の多くが検索結果に載らない状態になり、後から内容を統合してようやく整理した経験があります。数だけ増やしても、評価はむしろ薄まることがあるわけです。
4番の表示の重さは、そのままスマホ利用者の離脱につながります。読み込みに数秒かかるだけで、待たずに戻る人は確実にいます。6番のように強みが言葉になっていないサイトは、検索エンジンにもAIにも「何が得意な会社か」が伝わらず、指名検索でしか見つけてもらえません。10番はその延長で、AI検索が当たり前になっていくなかで、引用の候補にすら入っていない状態です。
診断してきて分かった、点を落としやすい場所
弊社では、URLを入れるだけでAI検索やSEOへの対応度を採点する無料ツールを公開していて、これまで多くのサイトを見てきました。点を落とす箇所は、業種を問わず、だいたい同じところに集まります。
ひとつは、誰がどんな実績で書いている会社なのかが、ページから読み取れないこと。もうひとつは、構造化データやページ表示速度のような、人の目には見えないけれど検索エンジンやAIが参照する部分の未整備です。派手な作り込みよりも、この二つの土台を整えるほうが、評価への効き方は大きい印象があります。
自分で直すなら、この順番で
全部を一度に直す必要はありません。効き方に差があるので、順番をつけます。上から手をつけるのがおすすめです。
- 数字の出どころを押さえる。まず、どのページから問い合わせが来ているのかを把握します。ここが分からないままだと、どこを直せばいいのかの判断もつきません。アクセス解析で、問い合わせにつながった経路をいくつか見るだけでも景色が変わります。
- 到達を邪魔している箇所を外す。フォームの項目を必要最小限に減らす、スマホでの表示を軽くする、押しにくいボタンを直す。問い合わせの一歩手前で取りこぼしている人を拾う施策は、効果が早く出ます。
- 信頼の材料を言葉にする。実績、担当者、具体的な事例を、文章としてページに載せます。「見てもらえている」状態から「動いてもらえる」状態への差は、たいていここにあります。
- 見えない土台を整える。構造化データの設定、表示速度の改善など、検索とAIが読む部分を直します。地味ですが、AI検索の時代には効いてきます。
- 増やすより、まとめる。似たテーマの記事が並んでいるなら、一本にまとめて内容を厚くします。新しく書き足すより、既存の整理のほうが先です。
感覚ではなく、数値で確かめる
ここまで自己点検の話をしてきましたが、最後は数字で裏を取ることをおすすめします。気になる箇所が、実際にどの程度のものなのかは、感覚だけでは分かりにくいからです。
弊社の無料診断ツールにURLを入れると、AI検索・SEO・表示速度などを100点満点で採点し、どの項目が弱いかを具体的に示します。登録は不要で、1分ほどで結果が出ます。上の10のサインで気になったところがあれば、まずここで現状を確かめてみてください。
競合と比べてどこで差がついているかまで知りたい場合は、URLを二つ入れて比べる競合比較の診断も用意しています。自社だけを見ていても気づけない差が、並べると見えてきます。
Web施策の全体像を、集客から売上までひとつの流れとして設計し直したい場合は、中小企業のWeb戦略の考え方もあわせてどうぞ。今回の点検は、その全体設計のなかの「現状把握」にあたる部分です。
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