中小企業がWEBマーケティングを始めようとしたとき、多くの方が最初に悩むのが「結局、何から手をつければいいのか分からない」という問題です。SNSも気になるし、SEOも広告も大事そう。でも全部やるには時間も予算も足りない——。その結果、行動が後回しになってしまうというケースをよく見かけます。
この記事では、中小企業が成果を出すために「最初の一歩」として踏み出すべき施策を具体的に解説します。大手の真似をするのではなく、自社の強みを活かした戦い方を見つけることが何よりも重要です。
よくある「全部やろうとして失敗」パターン
まず、私がこれまでに支援してきた中小企業の多くが陥っていた典型的な失敗パターンをご紹介します。
戦略不在で手当たり次第に施策を始める
「とりあえずInstagramを始めた」「リスティング広告を打ってみた」「会社紹介の動画を作った」など、部分的な施策に取り組んでいるものの、それらが全体戦略とつながっていないケースです。
自社に合っていないチャネルに注力してしまう
たとえば、BtoB商材を扱う企業がTikTokを頑張っていたり、高齢者向けの商品をInstagramで売ろうとしていたりと、ターゲットとチャネルが合致していないこともあります。
運用が継続できない
SNSもブログも、継続が何より重要です。しかし、準備や体制が整わないままスタートしてしまい、2ヶ月で止まってしまうという例は枚挙にいとまがありません。
目的とターゲットを明確にする重要性
「WEBマーケティングは手段であって目的ではない」——この前提に立ち返ることが、最初の一歩です。
なぜ「目的」が重要なのか?
目的が不明確だと、何をすべきかもブレてしまいます。例えば以下のように整理することで、施策の方向性が決まります。
- 資料請求を増やしたい → LP改善と導線設計
- 認知を広げたい → SNSとSEOを連動させたコンテンツ戦略
- 採用エントリーを増やしたい → 採用専用サイトと検索連動広告
ターゲット設定は「絞るほど強い」
中小企業の強みは“絞ること”にあります。「誰にでも売りたい」ではなく、「40代主婦の◯◯に悩む人」のように絞ることで、伝える内容や手段が明確になります。
はじめに取り組むべき3つの施策
ここでは、私が中小企業のクライアントに最初に必ず提案している3つの施策をご紹介します。どれも少ない予算とリソースでも着実に成果が見込めるものです。
Googleビジネスプロフィールの整備(MEO対策)
地域密着型のビジネスにとって、Googleマップ対策は最優先です。無料で始められるうえに、検索意図が強いユーザーを獲得しやすいのが特徴です。
チェックポイント:
- 情報は最新か?
- 営業時間・サービス内容は明確か?
- 口コミへの返信はできているか?
最低限のランディングページ(LP)を作る
WEB広告やSNSで流入したユーザーをしっかりとコンバージョン(CV)につなげるには、ランディングページが必要不可欠です。
ポイントは次の3つ:
- ファーストビュー:誰に、何を、どう解決するのか
- 信頼要素:導入実績・お客様の声・会社情報
- CTA:資料請求、問い合わせ、無料相談など
検索ニーズを捉えたブログ記事(SEO)
「◯◯ 地域名+悩み」「◯◯ 解決方法」など、見込み客が検索するキーワードに基づいたブログ記事は、資産になります。
記事テーマの例:
- 「高齢の親が通いやすいデイサービスとは?◯◯市の事例付きで解説」
- 「BtoBでもSNS運用は必要?製造業が始めたWEB活用法」
効果が出るまでの目安と考え方
WEB施策には、それぞれ効果が出るまでにかかる“時間軸”があります。
| 施策 | 期待できる効果 | 効果が出るまでの目安 | 
|---|---|---|
| MEO | 来店・問い合わせ増加 | 1ヶ月以内 | 
| LP改善 | CV率の向上 | 1〜3ヶ月 | 
| ブログ記事(SEO) | 流入増加・見込み客育成 | 3〜6ヶ月以上 | 
短期・中期・長期の施策をバランスよく組み合わせ、焦らず取り組むことが重要です。
【事例紹介】はじめの一歩が生んだ成果とは
ある神奈川県の建設業の中小企業では、WEBマーケティングに初めて挑戦する中で、以下の3つを実施しました。
- Googleビジネスプロフィールを整備
- 自社強みを活かしたLPを制作
- よくある質問をブログ形式で発信
半年後には、月2〜3件だった問い合わせが、月10件前後に増加。しかも、CV単価は従来の約1/3に抑えられました。
このように「小さく始めて、大きく育てる」ことが、WEBマーケティング成功の鍵なのです。
最初の一歩を、成果につながる一歩に
中小企業のWEB施策は、はじめの一歩が肝心です。すべてを完璧にやる必要はありません。しかし、目的とターゲットを明確にし、「どこに集中するか」を見極めることで、小さな成果が大きな成長につながります。
自社のWEB施策で迷っている方は、まずは「目的」と「ターゲット」を棚卸ししてみてください。そして、少しでもヒントが欲しいと感じたら、プロの視点からアドバイスさせていただきます。
【無料30分相談】まずはお話を聞かせてください
ZOOM・Google Meetにて、無料のWEB相談を受け付けています。「どこから手をつければいい?」「今やっている施策は合ってる?」そんな疑問があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。

