「CV数が多いのに売上が増えない」BtoB企業のよくある悩み
BtoB企業のWEBマーケティングにおいて、「問い合わせ数(CV)は増えているのに、商談や受注に繋がらない」という課題は非常に多く見られます。LPやSEO施策の成果としてCVが取れていても、いざ営業部門に渡してみると「ターゲットではない」「温度感が低い」「話が進まない」という事態に陥るケースです。
これは、「CV数=成果」という誤解から生まれる構造的な問題であり、特にBtoBにおいては、“CVの質”を正しく見極める視点が欠かせません。
本記事では、BtoBにおけるWEB施策でありがちな「CVは取れているのに商談が進まない理由」を紐解きながら、改善のための具体策を紹介していきます。
BtoB特有の「問い合わせ≠商談」の構造とは?
BtoBの場合、BtoCに比べて「問い合わせ=顧客化」への距離が圧倒的に遠いのが特徴です。その理由として以下の構造的な違いがあります。
1. 意思決定者が複数存在する
BtoBの購買プロセスでは、以下のような複数のステークホルダーが関与します。
- 現場担当者(情報収集)
- マネージャー(予算検討)
- 経営層(最終決裁)
このため、フォームからのCVが「現場の情報収集担当者」によるものだと、その後の案件化が進みにくい傾向があります。
2. 検討期間が長く、段階的に進行する
BtoBは、契約単価が大きくなる分、検討期間も長期化します。数週間〜数ヶ月単位でのリード育成が必要となるため、「今すぐ商談したい」というリードはごくわずかです。
3. 問い合わせ目的が多様
資料請求やお問合せの裏には、以下のように様々な“意図”があります。
意図 | 内容 |
---|---|
比較検討 | 他社と比較するための情報収集 |
価格調査 | 社内稟議のために価格を知りたい |
実績確認 | 他社事例があるかを確認したい |
急ぎ対応 | 急な案件で外注先を探している |
CVフォームだけではこの“意図の違い”が読み取れないため、「質の高いリードかどうか」がブラックボックスになってしまいがちです。
リードの“温度感”を可視化する方法
問い合わせ数が増えても、営業につながるかは別問題です。そこで、マーケティング施策としては、リードの“温度感”を分類・可視化することが重要になります。
方法1:問い合わせ意図でセグメント化する
フォーム送信時に「お問い合わせの目的を選択式にする」だけでも、質を見極める材料になります。
例:
- □ サービスの導入を検討している
- □ 情報収集・比較検討
- □ 詳しい資料がほしい
- □ 打ち合わせの相談をしたい
こうした選択肢を加えることで、**ホットリード(即商談化が見込める)とコールドリード(将来の育成対象)**を分けて管理することができます。
方法2:セッションログとの連動
Google Analyticsやヒートマップツール(Clarityなど)を使えば、以下のような行動パターンからも温度感を読み取ることが可能です。
- コンバージョン前に見ていたページ数(例:サービス詳細ページを見ているか)
- 滞在時間の長さ(情報収集をじっくり行っているか)
- スマホorPC(BtoBならPCが多い)
営業活動の効率を上げるためには、「フォームに入力した内容」+「CV前の行動」をセットで見ていくことがポイントです。
LP改善に効く「期待値ギャップ」の解消方法
「問い合わせ後に温度感が低くて驚いた…」というケースは、LP(ランディングページ)自体が誤解を生んでいる可能性があります。
よくある“ギャップ”の例
- 実際は30万円〜のサービスなのに、「低価格」の印象を与えてしまっている
- コンサル型サービスなのに、SaaSのように見えてしまっている
- 受託開発なのに、製品販売と思われてしまっている
こうした場合、問い合わせは増えるものの、**「想定外だった」「思っていたのと違った」**ということで商談につながりません。
対策:事前に「断る」情報をしっかり提示
「すべての人を対象にしない」ことが、質の高いリード獲得の近道です。たとえば以下のような記載を意識しましょう。
- 「最低契約期間は6ヶ月〜です」
- 「ご支援対象は、月間売上100万円以上の企業さまです」
- 「戦略設計からじっくりご一緒するスタイルです(単発支援は対象外)」
これらの情報を明記することで、**質の合わないリードを“事前に除外”**でき、営業効率が格段に高まります。
フォーム設計とトラッキングでできる質の見極め
フォーム改善でできること
- 入力項目の最適化 例:
- 会社名(任意→必須)
- 部署名
- サービス導入検討時期(選択式)
- ダブルオプトイン
- 自動返信メールで「メールアドレスの確認」を行うことで、リスト精度の向上とスパム防止になります。
- スコアリングとの連携
- MAツールやCRMと連携し、リードスコア(過去の行動、属性情報)に応じて営業優先度を判断することも可能です。
トラッキングの工夫
- Google Tag Managerを使って「CVごとに発生ページや直前行動」を記録
- GA4のイベント設定で、「質の高い流入チャネル」の特定
質の高いCVを生み出しているチャネルやコンテンツに投資を集中させるためには、データ収集と可視化が欠かせません。
CVの“数”から“質”へ、BtoBこそ深い設計が成果を左右する
CVはWEB施策の成果を測るうえで重要な指標ですが、「問い合わせ=見込み客」と考えてしまうと、BtoBでは大きなズレが生じてしまいます。
だからこそ大切なのは、以下の3つの視点です。
- CVの背景にある“意図”を可視化する
- LPやフォームで、ミスマッチを未然に防ぐ
- 商談化に至る“本当の成功パターン”を見極める
このように、「CVの質」にこだわった戦略設計こそが、限られたリソースで成果を出すBtoB企業の鍵です。
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